妊婦さんはつわりの為に、歯ブラシが今まで通り出来なくなってしまいます。そのため歯周病の原因となるプラーク(歯垢)がたまりやすくなり、歯周病にかかりやすくなります。
歯周病の原因菌は歯肉の奥へと侵入し、血管に入り、血液と共に全身をめぐり臓器・器官へ。こうした菌は羊水中に影響を及ぼします。
近年では、歯周病は早産・低体児出産などの原因となることが分かってきています。リスクの割合は歯周病を患っていない妊婦さんに比べ、早産で低体重の赤ちゃんが生まれる危険率は8倍に達しています。
喫煙や飲酒の有無・年齢などに比べて圧倒的に高いので、歯周病をきちんと治療しお口のケアをしっかり行いましょう。
治療には局所麻酔(治療する部分にだけ効かせる麻酔)を使用しますので母子ともに影響ありません。
ただし、妊娠9カ月以降は早産の可能性があるので歯科医師に相談してください。
妊婦さんには通常より痛みを与えないように十分に配慮していますのでリラックスして麻酔の処置を受けましょう。
痛みを我慢するとお腹の赤ちゃんに悪い影響を与えることがあります。その時は、妊娠中でも飲めるお薬をかかりつけの産婦人科医師と歯科医師で相談して処方します。
※自分の判断でお薬を服用するのは避けましょう。
レントゲンを撮らずにすむなら、それに越したことはありません。しかし診断に必要な場合は、レントゲンを撮ることがあります。当院ではレントゲンを撮る際、デジタルレントゲン(通常のレントゲンに比べ、1/10の放射線量)の使用と防護衣を着用してもらい出来る限り放射線が少なくすむようにしています。
歯科で一般に行われるレントゲンは大きいレントゲン(パノラマ)と小さいレントゲン(デンタル)の2種類を使用します。
産後はお子さんに付きっきりになり歯医者に通うタイミングを逃しがちなので、安定期に入った4~8ヶ月の間に1度、受診しましょう!
妊娠初期は、切迫流産が起こりやすい時期なので、念のため治療は控えたほうが安心です。安定期まで待ちましょう。
妊娠初期は、切迫流産が起こりやすい時期なので、念のため治療は控えたほうが安心です。安定期まで待ちましょう。
臨月に入ってからは、急なお産で治療が中断する可能性もあるので、やむを得ないとき以外は産後の方が安心です。
洗口剤の使用が出来ない場合は、お茶やお水の使用でも大丈夫です。
市販の歯磨剤を使用すると歯磨きが出来ない方が多いです。そういう方は、嘔吐感が少ない歯磨剤を用いるか、使わないで磨く事をお勧めします。
ヘッドは小さめですこし軟毛の歯ブラシ、子供用歯ブラシを用います。
嘔吐感が少ないやり方を工夫します。
妊婦さんに対しては「テレビを見ながら」「入浴しながら」などの歯磨きをお勧めしています。
当院ではホームページと同じ内容の冊子(マタニティブック)をお渡ししています。お気軽にお尋ねください。
歯が生える前はとくに必要ありませんが、新生児の時期から顔や口まわりにやさしく触れていることが大切です。
歯が生えてきたら歯磨きスタート!!
この時期は間食も少なく、唾液の自浄作用で十分清潔に保てるので、しっかり磨くというよりも歯ブラシに慣れさせる感覚で行いましょう
歯磨きが嫌いにならない様にする為に少しずつ進めましょう。
※眠い時や疲れている時、体調の悪い時は無理をしないようにしましょう。
上の前歯の表側は、唇をそっと押し上げて磨くのがコツ。歯茎に強く当てないように注意。歯ブラシを直角に当てて、左右に細かく動かします。
くぼみや歯と歯の間、舌や頬に接している面に汚れが残りやすいので、一番むし歯になりやすいです。歯ブラシをきちんと当てるには歯ブラシと同じ方向に指を入れて頬の内側を持ち上げると奥まで見えて磨きやすくなります。歯ブラシを前後に細かく動かします。生え始めの低い歯のときはブラシを横から入れると良いでしょう。
歯ブラシではとれない隙間の汚れに効果があります。ゆっくりゆすりながら歯間にいれて、両方の歯の側面をこするように動かしてください。
いろいろな資料では、歯磨きを嫌がるときには無理に行わない様にと書いてありますが、子供を持つ衛生士の立場からは、嫌がっても歯を磨いてあげる事が大切です。ただし、終わった後はしっかりほめてあげましょう。
どうしても歯磨きが出来なかった場合は夜が一番むし歯になりやすいので、子供が寝てから30分位した頃に(熟睡したら)磨いてあげましょう。(歯磨き粉は付けずに)
大好きなビデオをひざにねかせた状態でみせ、(左にテレビがあるようにし、少し左を向かせます)テレビに集中している間にむし歯になりやすい所から磨いていきましょう。
夜、寝ている時は唾液の分泌が少なくなりむし歯菌が増えるため、特にしっかり行いましょう。そして、歯磨きをした後は・・・
食べさせない!! 飲ませない!!
出来るだけ、早く寝かせてあげましょう。
3歳過ぎてからの指しゃぶりは歯並びへの影響が考えられます。歯並びが悪くなると
などの歯や口の機能に影響が出ます。
無理にやめさせようとすると逆効果になる場合もあり、いきなりではなく、段階を踏んでみましょう。例えば、眠い時にしゃぶるならしゃぶるスキをあたえないように寝る寸前までお話を聞かせてあげる、他のもので興味を引く方法もあるでしょう。
乳歯でも永久歯でも歯が生えてきた時からフッ素を行うことが一番効果的で丈夫な歯に成長します。ですが、小さなお子さんが歯医者でフッ素を行うのはなかなか難しいので、それぞれの時期にあったフッ素を選んで塗布しましょう。
フッ素の種類 | 時期と使用方法 |
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レノビーゴ(薬用歯磨剤) |
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オラブリス(フッ化物洗口剤) |
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フルオール・ゼリー(フッ化物歯面塗布剤) |
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お子さんの歯が生えてきたら定期的に(2~3ヶ月)通いましょう。心配なことがあれば早めに歯医者へ行き、診てもらうようにしましょう。
お子さんのむし歯は大人が思っている以上に進行が早く、3ヶ月で大きな穴があいてしまう事もあります。そのまま放っておくと、下の永久歯に影響を与える事もあります。そのままにしておく方がかわいそうなんですよ。